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福井豪雨災害【平成16年7月】
研修医1名派遣
福井豪雨災害【平成16年7月】
研修医1名派遣
新潟県中越地震【平成16年10月】
研修医4名派遣
新潟県中越沖地震【平成19年7月】
研修医1名派遣
東日本大震災【平成23年3月】
研修医4名派遣
平成19年に新潟県中越沖地震に伴う救護活動について(報告)
臨床研修医 川上恭平
平成19年7月16日に発生した、新潟県中越沖地震の被災地での救護活動に参加してきました。 出発前、私はもちろん救護活動は初参加であり、また救護訓練も受けたことがなかったので、一体何をすればよいのかわからず非常に不安でした。 しかし、先生方に「たくさん勉強してきて下さい」と声をかけられ、まず自分に出来ることをやり、今後の自分の糧にしようと思い直しました。 被災地である柏崎市には約3時間と、想像していたより早く到着しました。 ヒビ割れ波打つ道路、倒れた石垣、倒壊した古い家屋、テレビの中でしか見た事のない悲惨な状況を目の当たりにし、心が痛みました。 一度、拠点となる施設に立ち寄って活動の支持を待った後、被災者の方々の避難所となっている柏崎第一中学校に移動し、救護所を開設しました。 私の勝手な想像としては、初日は重症の方が続々とやってきて、トリアージを行い…という状況を想像していたのですが、実際に救護所にやってくるのは切創、挫創、打撲といった軽い外傷の方や、高血圧などの持病を持っていて心配だから一度診てほしいといった高齢者が中心で、救急車での搬送が必要な方は一人もいませんでした。 先生に聞くと「重症の人はとっくに救急車で運ばれているよ。私達のところに来るのは、病院に行くまでもないけどちょっと診てほしいという人だよ」との話でした。 しかしどんなに軽症の人でも、治療、診察を終え出ていく時には一様に安堵の表情を浮かべており、その姿を見ると、この救護活動がいかに被災者の方々にとって必要なものか痛感しました。 また、救護活動と同時に被災地の生活も経験したのですが、水が十分に使えない、体育館での共同生活、たった一日だけなのに予想以上にストレスを感じました。 若い私でも一日で疲労がたまりました。 これからもこの生活を続けていく高齢者の方の体調を思うと気がかりでなりませんでした。 その後一日救護所で活動し、翌日の夕方に帰県。 帰ってきた時は疲労感とともに充実感も感じていました。
今回は地震の被災地での救護医療という貴重な経験をさせて頂きました。 現場でどういう体制で医療が行われているかを知ることができ、また実際に参加したというのは非常に勉強になったと思います。 日赤を研修先に選んで良かったなと思える二日間でした。