当院の医療の質向上に向けての取り組み
医療の質の改善するためには、医療従事者が
- 問題を特定し
- 問題を測定し
- 問題を解決するための一連の介入手段を開発し
- 介入が奏功したのかを調べる
ことが必要です。
医療の質評価項目は、上記の2)にあたる「問題を測定する」ものです。
指標項目が医療の質の観点からみて不十分であれば、当該科や各種委員会、各種チームとの連携で介入を検討し、その効果を調べるという一連のプロセスを遂行したいと考えています。
医療の問題は、その施設の規模や医療レベル、地域の状況、時代によって変化します。それに従い、評価項目も変更していく予定です。
令和3年3月31日 医療の質向上委員長 川原 順子
医療の質評価項目・QI(Quality Indicator)
造影CT・MRI検査予定患者に対する放射線技師問診実施率
造影CTやMRI検査予定患者に対し、放射線技師が事前問診を実施した割合です。問診は検査の安全性確保と患者の状態に応じた適切な対応のために重要であり、この指標は患者安全管理や医療事故防止に直結します。

発症3日以内の脳梗塞患者への早期リハビリテーション実施率
脳梗塞を発症した患者に対して、72時間以内にリハビリテーションを開始した割合です。早期リハビリテーションは、廃用症候群(筋力低下や関節拘縮)や肺炎、深部静脈血栓症などの合併症リスクを軽減し、日常生活動作(ADL)の回復を促進する重要な取り組みです。

薬剤管理指導実施率
薬物の効果や副作用などの説明・アドバイスを通じて、患者さんの薬物療法への理解を深めるとともに、より安全で効果的な薬物療法を受けられるよう薬剤師が活動した割合を示しています。

退院時薬剤情報管理指導実施率
入院中に処方されていた薬や、新たに退院後に服用する薬について、患者さんや家族に対して薬の正しい使い方や注意点を薬剤師が説明した割合です。

クリニカルインディケーター(Clinical Indicator)
平均在院日数や手術件数など、ある期間の実績や稼働状況を表す指標です。
QI(Quality Indicator)と似ていますが、QIが現在の医療レベルにおける医療の良し悪しを表すのに対し、クリニカルインディケーターは、必ずしも質を表しません。
当院のクリニカル・インディケーター(診療評価指標)を設定し、公表します。
QIニュース
私たち富山赤十字病院の職員は、所属する各部署で、あるいは組織横断的なチーム活動をとおして、医療の質向上をめざしています。この活動の様子をQIニュースで皆さんにお伝えしていきます。ぜひご覧ください。