概要
赤十字の理念に基づき、その役割・機能から院長直轄のスタッフ機能とし、組織として感染対策に取り組んでいます。
職員が感染の防止及び感染拡大防止に関する知識の理解と技術の向上を目指しています。また、感染対策に必要な情報を職員が得ることができる環境を整備しています。
感染対策は、自院だけではなく地域で連携する施設と共に取り組むことが重要です。赤十字のネットワークを活用すると共に、地域内でネットワークを構築して感染対策に取り組んでいます。
感染防止対策室長 挨拶
川根 隆志(かわね たかし)
副院長/感染防止対策室長/病棟部長/腎臓・リウマチ・感染症内科部長/血液浄化治療センター室長
平成15年10月に多職種によるICT(インフェクションコントロールチーム)が編成され、院内における医療関連感染の発生を防止すべく、職域を越えて組織横断的に活動しています。
平成24年4月には感染防止対策室が設置され、院内感染の防止に留意し、感染発生時には拡大防止を主眼として適切に対応しています。
平成30年より、多職種による抗菌薬適正使用支援チーム(AST)を設置し、国が策定する薬剤耐性(AMR)アクションプランに基づいて、抗菌薬適正使用支援(AS)を実践し、抗菌薬の適正な使用の推進を図っています。
感染防止対策室よりひとこと
病院内では原疾患・手術・治療・高齢などのため、体の抵抗力が低下し、通常では病気を起こさない微生物による感染症や抗菌薬が効きにくい菌による感染症の危険性が増えてきます。新たな感染症に罹患することは、本来必要な治療以外の治療が必要になります。
当院では、ICT(感染制御チーム)とAST(抗菌薬適正使用支援チーム)が、院内における患者さんと職員、また来院者・その他の人たちを守るため医療関連感染の低減と抗菌薬適正使用の推進に向けて日々活動しています。
主な活動
感染症サーベイランス…感染症発生状況の調査・集計
各部署、各診療科から情報を収集し、耐性菌サーベイランス、手術部位サーベイランス、全入院患者サーベイランスを実施し、さまざまな院内感染対策に対し迅速かつ的確に対応しています。
院内ラウンド
概ね1週間に1回、多職種によるラウンドを行い、マニュアルが遵守されているか、感染対策上の問題はないかなど、現場の改善・アドバイスをしています。
職員への感染防止対策教育・研修会の開催
毎年2回、全職員を対象とした研修会の開催と、新人教育をはじめ、中途採用者・看護補助者研修を行い職員の感染対策の意識の向上に努めています。
また、ICTニュースを発行し、職員の感染対策の啓発活動を行っています。
院内感染防止に係るマニュアルの作成・改正
マニュアルは感染防止対策について分かりやすく掲載しています。必要に応じて改訂し、かつ電子化されて保存されています。
抗菌薬適正使用支援(AS)
「不必要」「不適切」な抗菌薬の使用は薬剤耐性菌の出現を招きます。薬剤耐性菌は国際社会で問題となっており、抗菌薬の適正使用に関する取組は大きな課題となっています。
日本においても2016年から取組みが始まっています。
抗菌薬適正使用支援チームは外来や入院の患者さんに対して抗菌薬が適正に使用されるよう支援しています。
他医療機関との合同カンファレンス及び相談対応
県内の医療施設と連携し合同カンファレンスを開催したり相互にラウンドすることで、各施設の感染防止対策の質の向上を目指しています。
また、抗菌薬適正使用支援チームでは職員からの感染対策上の問題や疑問についての問い合わせだけでなく、他医療施設さまからの抗菌薬適正使用の推進に関わる相談を受けつけています。お気軽にお問合せください。
ご相談窓口
e-mail:anzen2@toyama-med.jrc.or.jp