概要
歯科口腔外科では、「口腔の健康から身体の健康を支える」ことを目標に診療にあたっています。
治療の内容としては、歯科診療所で扱わない、歯·顎·口腔粘膜疾患の診断、治療を行っています。
具体的には、
- 埋伏智歯の抜歯
- 顎骨嚢胞・顎骨腫瘍・口腔粘膜疾患
- 炎症、顎骨骨髄炎
- インプラント
- 顎顔面外傷
- 顎変形症
- 口唇口蓋裂、先天異常
- 悪性腫瘍、前癌病変
- 周術期口腔機能管理
などの治療を行っています。口唇口蓋裂、悪性腫瘍などの疾患に関しては富山大学顎口腔外科·特殊歯科と連携して治療を行っています。
また、近隣の先生方と密に連携しながら治療を行っています。
スタッフ紹介
日本口腔ケア学会認定資格4級
口腔ケアアンバサダー
日本顎顔面外傷学会
日本顎顔面インプラント学会
日本顎変形症学会
日本小児口腔外科学会
日本口腔科学会
日本口腔腫瘍学会
日本有病者歯科医療学会
日本顎変形症学会(認定医)
日本有病者歯科医療学会認定衛生士
日本歯科麻酔科学会 認定衛生士
口腔ケアアンバサダー
日本有病者歯科医療学会認定衛生士
日本歯科麻酔科学会 認定衛生士
ジャパンオーラルヘルス学会 ドックコーディネーター
日本有病者歯科医療学会認定衛生士
外来担当一覧
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | ||
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診察室1 | 午前 | 石戸 | 石戸 | 石戸 (〜11:00) |
石戸 | 石戸 (〜11:00) |
午後 | 石戸 (手術) |
石戸 (手術) |
手術 | 石戸 (手術) |
手術 | |
診察室2 | 午前 | 松下 | 松下 | 松下 (〜11:00) |
松下 | 松下 (〜11:00) |
午後 | 松下 (手術) |
松下 (手術) |
手術 | 松下 (手術) |
手術 |
対象疾患
歯科疾患
- 齲蝕(虫歯)
- 歯周病(いわゆる歯槽膿漏)
- 義歯
口腔外科疾患
埋伏智歯
智歯(親知らず)はだいたい親の手を離れる18歳前後から萌出しはじめ、症状を呈することが多いと言われています。顎の骨の中に水平に埋まったまま、歯の一部分だけ萌出したりすることで、痛みや腫れなどの炎症症状を引き起こすため、抜歯が必要となる場合があります。埋伏智歯の抜歯は、歯肉の切開や骨の切削を伴うため、やや難易度の高い抜歯になります。
当科では、基本的に月・火・木曜日の午後から局所麻酔での手術、水・金曜午後に全身麻酔での抜歯を行っています。方法や日程、時間などは個々に相談に応じて手術を行っています。極度に不安の強い患者さん、嘔吐反射の強い患者さんなど、局所麻酔処置が困難な場合には全身麻酔での手術を適応しています。全身麻酔手術は基本的に1泊2日(当日午前入院、午後全身麻酔手術、翌日退院)で行っています。
また、出血リスクの高い患者さんや全身疾患のある患者さんの場合には局所麻酔で1泊2日の入院で行う場合もあります。
顎骨嚢胞·良性腫瘍
顎骨嚢胞(膿などの液体が溜まった袋状の病変)や顎骨腫瘍、粘膜の良性腫瘍の切除術などを行っています。
病変の大きさや状態によって局所麻酔または全身麻酔での手術を行います。
口腔粘膜疾患
扁平苔癬、白板症、上皮異型性症などの粘膜疾患の診断、治療を行っています。
これらの粘膜病変は悪性腫瘍との関連が疑われており、慎重な経過観察、処置が必要とされています。
顎顔面外傷
交通事故や転倒・転落、スポーツなどによる、顎顔面外傷の治療を行います。顎顔面の外傷によって、歯の脱落、歯の破折、皮膚・口腔粘膜の裂傷、顎骨の骨折などを生じる可能性があります。状態によっては全身麻酔下での手術の適応になる場合もあります。
歯が完全に抜け落ちてしまった場合には、乾かしたりきれいに拭いたりせずに牛乳や生理食塩水にに浸して持ってきていただいたり、口の中や抜けた部位に戻して持ってきていただくようにしてください。場合によっては再植して保存できる可能性があります。
歯科インプラント治療
歯周病、外傷、悪性腫瘍などによって歯と歯槽骨が失われた部位に骨を移植して、顎骨を再建し、チタン製の歯科インプラントを埋入して咬合を再建します。義歯での咬合に満足できない場合や審美性の改善が必要な場合に適応します。
顎変形症
上下の噛み合わせの異常、反対咬合(受け口)、開咬(前歯が咬まない)などの患者さんの場合、顎骨の問題があり、歯科矯正治療(歯並びの治療)のみでは改善できない場合があります。
その場合には歯科矯正治療と顎矯正手術を組み合わせた治療が必要になります。保険適応での治療になりますので、噛み合わせが気になる場合には一度ご相談ください。
歯科矯正専門医と連携しながら治療を検討します。
周術期口腔機能管理
がんの全身麻酔手術、抗がん剤治療、人工関節手術、心血管系手術、脳血管手術を受けられる患者さんの術前術後に専門的口腔ケアを行っています。手術前後でしっかりと専門的口腔ケアを行った場合、誤嚥性肺炎の低下、術後の合併症の発生の低下、在院日数の減少などの非常に有効な効果が得らえています。
また、手術の際にはぐらぐらしている歯があると、気管挿管の際の損傷リスクがあるため、歯の固定が必要となったり、リスクの高い歯は術前に抜歯が必要な場合があります。
抗がん剤治療を受けられている場合には、口内炎が発生しやすくなるため、定期的な口腔ケアを受けて予防を行う必要があります。
手術前に不安のある方、抗がん剤治療を継続して受けておられる方は一度ご相談ください。