中心静脈栄養輸液(TPN)・抗悪性腫瘍注射剤・生物学的製剤・院内製剤の調製を行っています。
TPNの無菌的調製
TPN(Total Parenteral Nutrition)とは、食事が経口から摂取できない患者さまが生命を維持するために必要なエネルギー、栄養を中心静脈から供給する高カロリー輸液です。太い血管に直接輸液が入るため、無菌的に調製されることが重要です。製剤室では、無菌室のクリーンベンチにて、365日、患者さまのTPN製剤を無菌的に調製し、患者さまに安全なTPN製剤が供給できるようにサポートしています。
抗がん剤の調製
当院では、平成17年より外来化学療法の抗がん剤調製、平成20年より入院化学療法の抗がん剤調製を薬剤師が行い、入院患者さんと外来患者さんに使用する化学療法剤(抗がん剤)の調製を行っています。休日の調製も平成22年より開始し、すべての抗がん剤の調製を薬剤部で行っています。また、生物学的製剤の調製、化学療法レジメン管理も薬剤部で管理しています。
抗がん剤は細胞毒性を有するという特徴から、薬剤の被爆を防止する目的で、安全キャビネットという特殊な装置内で調製しています。この安全キャビネットでの調製は、汚染のない、安全な薬剤を患者さんに供給できるというメリットがあります。また、化学療法を行う場合には、あらかじめプロトコールの承認が必要であり、適正に治療が行われるような体制を整えています。薬剤の払出しや調製、監査時に抗がん剤の用法・用量が適正であるかを複数の薬剤師か関わって監査することにより、患者さんの安全をサポートしています。
院内製剤
院内製剤とは、経済性や安定性のために市販されていない薬剤を、必要に応じて調製したものです。患者さんの病態やニーズに応じ、外用剤(軟膏、クリーム)などの混合も行っています。